卒業後は日本で働きたいと考えている留学生も大勢いるのでは?
留学生の先輩はどんなふうに就活に臨んだのでしょうか。日本企業への入社が決まった2人の留学生に、自らの経験を踏まえ、就活に取り組む際のアドバイスを話してもらいました。

日本に留学したいきさつや当初の苦労

二人が日本に留学したのはどうして?

:私は大学で交通工学を専攻していました。この分野の第一人者が金沢大学の研究者たったので、こちらに進学を決めました。就職も日本でと考えていました。

 

チョウ:私は車が大好きで大学時代も車について専門に学びました。日本の車は世界的に有名ですし、将来的に日本で車に関連する仕事に就きたくて留学しました。

日本で学ぶにあたってどんなことに苦労しましたか。

:やはり日本語です。1年もすると馴れるのですが、最初は授業やゼミについていくのが大変で、分からなかったところは後から日本人の友人に説明してもらいました。数学の試験対策時には図書館の「留学生ラーニング・コンシェルジュ(LeCIS)」に相談し、サポートしてもらいました。

 

チョウ:私も日本語です。当初は、話しかけられても、思ったように日本語で返せず、もどかしい思いをしました。

就活についてのあれこれ

日本の就活についてどうやって情報を得ましたか。

:1年次の後期に受けたビジネス日本語の授業のほか、自然科学研究科のOBや就職担当の先生からの説明、環境デザイン学専攻主催の説明会を通して就活の基本を学びました。私は建設コンサルティング会社への就職を希望していましたので、企業については2年の先輩や研究室を訪ねてくるOBから情報を集めました。

 

チョウ:私は日本人学生より早い1年次の2月に就活をスタートしました。金沢を手始めに、東京や大阪、京都で開かれる企業説明会にも足を運びました。日本人学生が利用する就職情報サイトも活用しました。東京などで就活するときは交通費や宿泊費が必要ですから、前もってアルバイトをして、お金を貯めました。

採用試験は何社ほど受けましたか。

:7,8社にエントリーし、このうち5社は面接試験にまで進みました。

 

チョウ:私は自動車業界に絞って活動しました。とにかく車に関する仕事がしたかったので、完成車メーカーだけでなく、部品メーカー、素材メーカーまで対象を広げ、約30社にエントリーしました。入社を決めた三菱自動車は大学に求人票が届いていた会社です。第一希望だったので、大学から推薦も受けられて、内定をもらったときはうれしかったですね。

日本語能力試験は受けましたか。

:当初はN2の認定を持っていて、就活の途中でN1を取得しました。N1を取る前は内定をもらえませんでしたから、日本の企業で働くには日本語能力が重視されるのだと感じました。特に外国人があまり働いていないような中小規模の企業でその傾向が強いのではないでしょうか。

技術面接はどのように対策しましたか。

チョウ:あらかじめ、A4・2ページのレポートを作成し、企業側に渡し、面接時にはその内容を簡潔に伝えるようにしました。研究の内容よりも相手に分かりやすく説明するコミュニケーション力が問われていると思います。

後輩へのアドバイス

これから金沢大学で学ぶ留学生に,大学生活や就活におけるアドバイスをお願いします。

:日本で就職するならばぜひインターンシップに参加してください。働きたい会社の業務内容がよく分かります。インターンシップの期間はさまざまですが、できれば2週間以上のものを選ぶといいでしょう。

 

チョウ:同感です。インターンシップに参加すると、入社後の生活がイメージできますし、単位も取得できます。他大学の人と会えて友達になれるのもいい点です。

 

:アルバイトもした方がいいと思います。私は大学の図書館やレストランで働きました。日本語のトレーニングになる上、掃除など生活に必要な家事も覚えられます。

 

チョウ:就活の際は大学主催の説明会に必ず参加してください。参加企業がたくさんありますから。就活中は勉強やアルバイト、遊びは控えて、就活に集中することが大事です。そして、分からないことがあれば積極的に先輩や友人、就職支援室に尋ねましょう。主体性が何より大切だと思います。

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